前科があると就職先に知られてしまう?

もう反省して二度とやらないと誓っていても、いったん前科が就くと事実としては消すことはできません。前科は過去に犯した犯罪の記録です。

再就職しても、新しい自分の就職先に知られてしまうものでしょうか?また勤務先へ申告しなければならないのでしょうか。

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刑期が終わり心機一転、の場合も悩むものです。

前科とはなんだろう

そもそも前科とは何なのか、みていきましょう。

前科とは

前科とは、「過去に犯罪行為をして有罪判決を受け確定した記録」です。
犯罪行為をすると、起訴されて刑事裁判となり有罪判決を受ける可能性があります。その判決が確定すると、その人が「犯罪者」であることが法律上明確になります。
このように「有罪の確定判決を受けたこと」を、一般的に「前科がついた」といいます。
逮捕されても起訴されなければ「前科」はつきませんし、起訴されても有罪にならなければやはり「前科」はつきません。有罪が確定しない限り、その人は犯罪を犯したことにならないからです。

ニュースなどをみて「逮捕されたら前科がついた」かのようにとらえる方もおられますが、それは誤解です。

前科情報はどこで管理されるのか

犯罪人名簿への記載

犯罪を犯し一定の刑に処せられると、各市町村(東京都特別区の場合は区)が管理する「犯罪人名簿」に記載されます。

公職選挙法上、過去に一定の刑に処せられた人は選挙権・被選挙権を有しないとされており、刑に処せられたことを欠格事由としている職業もあります。
そういった制限に該当する人を自治体がチェックするため、犯罪人名簿を作成するのです。

記事リンク
前科とは? | 弁護士による茨城県エリア刑事弁護相談

  • 選挙権を有する人の管理をするため
  • 特定の職業の欠格の管理をするため

このようなことを目的に、市区町村では「犯罪人名簿」を作成・保管しています

検察庁のデータベースに登録される

前科がつくと、検察庁が管理しているデータベースに登録されます。検察庁では、「いつどのような犯罪で裁判になり、有罪判決を受けたか」がデータ化されて記録されています。
そのデータは本人が死亡するまで削除されません。1度前科がついたら一生その記録を消してもらうことはできず「一生前科者」のままになります。

前科があって就けない(欠格)職業

実際に前科がつくと、どういった職業につけなくなるのでしょうか?

一定の前科があると欠格事由となる職業や失職などの不利益を受ける可能性のある職業、業種には以下のようなものがあります。

  • 弁護士、弁理士
  • 税理士
  • 教員
  • 医師
  • 国家公務員、地方公務員
  • 自衛隊員
  • 保育士
  • 警備会社、警備員
  • 警察官

前科があると絶対に就けない職業もあれば、一定の前科があると就けない職業もあります。
また一定期間資格を制限される職業や、前科があると「資格を奪われる可能性のある職業(是対奪われるとは限らない)」など、ケースによってさまざまな規制が適用されます。

前科を知られると解雇されるのか

制限を受けない一般的な仕事でも、勤務先に犯罪行為を知られたら解雇される可能性があります。
多くの企業において、「有罪の確定判決を受けたこと」が懲戒解雇事由とされているためです。
ただ実際には、どのような前科によっても解雇できるとは限りません。業務や会社の信用にまったく無関係な私生活上の軽微な犯罪行為であれば、解雇が認められない可能性もあります。
一方業務上横領などの業務に関する罪や、会社の信用を毀損して勤務先に大きなダメージを与えた場合などには解雇の可能性が高まります。

前科は勤め先に知られる?

「前科がつくと勤め先の企業に知られてしまうのでは?」という不安をお持ちの方も多いでしょう。実はあなたが過去に犯した犯罪の情報が企業に公開されることはありません。
就職活動の際に企業側へ前科情報を知られる心配も、基本的にはありません。

ただ業種や企業によっては、採用の際に前科がないか確認する場合があります。きちんと申告しないと就職後に労使トラブルとなってしまうリスクがあるので、そういった状況に出会ったら正直に申告しましょう。

その場でごまかしても後から判明すると、解雇または損害賠償請求などのさらに悪い状況をもたらしてしまう可能性があります。

ネットで拡散される危険

現代は、ネットによる情報拡散が著しい時代です。
犯罪が行われるとネットニュースで報道され、個人のブログやTwitterなどで瞬く間に拡散されてしまう可能性があります。事件が起きた地域で人々の記憶に残ってしまうだけでは済まず、ネット上に半永久的に犯罪や前科に関する情報が残ってしまうケースも少なくありません。

前科情報には基本的に公益性が認められるので、削除は簡単ではありません。誹謗中傷された場合には削除できますが、次から次へと書き込まれて「いたちごっこ」の状態になってしまう可能性もあります。

親戚に犯罪を犯した人がいる場合の影響

親や子ども、配偶者などの親族が犯罪を犯した場合、本人に何か悪い影響が及ぶのでしょうか?

犯罪行為は「個人」が行うものであり、たとえ近しい親族が犯罪をしたとしても本人以外の人には法律的な影響は及びません。ただし「世間の目」は違います。特に人を死亡させたり大々的に報道される重大な犯罪行為をしたりすると、近親者に対しても差別が行われる例が多々あります。

たとえば身内に前科のある人がいることを就職先に知られると、就職差別を受けるおそれがあります。結婚相手に「親が犯罪者」であると知られたら、相手の親族に結婚を反対されるでしょう。

逮捕されても前科を避ける方法がある

前科がつくと、本人にも周囲の親族にも多大な悪影響が及ぶものです。
ただ犯罪行為をして「逮捕」されても前科を避ける方法があります。「不起訴処分」を獲得すれば良いのです。
早期に被害者と示談交渉を行って被害弁償を済ませ、本人もしっかり反省していることや親族による監督を期待できる事情などを示して検察官に不起訴処分を申し入れれば、多くのケースで不起訴処分にしてもらえて前科を回避できます。そのためには逮捕後すぐに弁護人を選任し、不起訴に向けた弁護活動を開始する必要があります。

私たちは茨城県にて多くの刑事事件を解決し、不起訴処分を勝ち取って参りました。前科をつけないためのノウハウを蓄積しておりますので、逮捕されて不安なお気持ちになっておられるなら法律事務所DUONへお気軽にご連絡ください。初回相談料は無料ですのでご遠慮なくどうぞ。

この記事は弁護士が監修しています。

片島 均(弁護士)弁護士法人法律事務所DUON
茨城県弁護士会所属(登録番号:42010)

交通事故、相続、借金破産、離婚、刑事事件、不動産、企業法務(労働問題)など幅広い分野に対応。
代表を務める弁護士法人法律事務所DUON はほぼ全ての分野の法律問題をお取り扱いしています。全体の案件数としては、地域柄もあり「離婚事件」や「交通事故事件」「破産事件」「相続問題」等のお取り扱いが多いですが、法人・事業者様の労使問題等にも力を入れており、特に地元の中小企業の経営者様を中心にご相談いただいております。

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