夫婦関係の修復を考える【夫婦円満調停】
弁護士がお受けする相談の代表格である「離婚」。もちろん多くの方が「離婚したい」とご相談される一方で「離婚したくない」という方も相当数いらっしゃいます。
長い夫婦生活です。離婚の危機を乗り越え、円満な生活を取り戻すのも選択肢の一つです。
こじれても、別れるだけが方法ではありません。
夫婦円満調停とは
あまり聞き慣れない言葉だと思いますが、夫婦円満調停は離婚調停と同じく、家庭裁判所で行われるものです。
全体の流れは離婚調停と変わらず、話し合うことがらも同じようなものです。
ですが、決定的に違うのは、離婚調停が「別れる」ことが主題になるのに対し、夫婦円満調停は「離婚を避けてやり直す」ことを目的としていることです。
▼離婚調停についてはこちらをご覧ください。
離婚調停って? 有利に進めるためのコツ
どのような場合に調停に進むか
夫婦間での話し合いで、なかなか話がまとまらない場合に調停を検討することになります。例えば以下のようなケースが該当します。
- 相手が離婚を希望しているが自分は離婚をしたくない
- 離婚をしたくないが、結婚生活に支障がある(DVがあるなど)
もちろん調停に進んで、すべてが円満になるわけではありません。夫婦の関係がかなり危機的になっているからこその調停です。
ですが、もちろんこの調停で夫婦関係が修復されることもありますので、できる限り誠意を持って挑みましょう。
夫婦円満調停のメリット、デメリット
メリット
夫婦の話し合いはどうしても感情的になりがちですが、裁判所という場所、そして調停委員がいる前での話し合いとなりますので、冷静になることができます。
冷静になると、自分でも気づかなかった気持ちや、離婚しない方が良いこと、また自分が気をつけるべき点など、様々な気づきを得ることができるのは、夫婦円満調停ならではのメリットだと思います。
デメリット
調停を行う上でのデメリットではありませんが、調停は訴訟とは違って拘束力がありません。つまり、相手が出席を拒んでしまったら調停を続けることができなくなります。
この調停の申立が引き金となって、相手方から離婚調停が申立てられて不成立になりますと、そのまま離婚訴訟の手続きに進むこともありますので、肝に銘じておいてください。
不成立に終わってよりが戻ることも
ただし、夫婦円満調停が不成立になったからといって、すべて訴訟に進んだり離婚になったりというわけではありません。そこが夫婦の不思議なところです。
調停で冷静に話し合ったことにより、その時は合意しなくても、その後ともに暮らす中で自分やお互いを見つめ直し、再び夫婦の絆を深めていくことだってあるのです。
夫婦は千差万別だからやり方もそれぞれです
複雑な人間関係の歴史の上に成り立つ夫婦関係だからこそ、離婚問題の独特の難しさがあります。ですので「離婚したい」というお気持ちがあっても、じっくりお話を聞いていると「復縁した方が良さそうだな」ということは決して少なくありません。
茨城県の法律事務所DUONはこれまで多くのご夫婦の問題に携わってまいりました。すべてのケースに一つひとつ、丁寧にご対応させて頂いております。初回相談料は無料ですので、ご遠慮なくご相談くださいませ。
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